【知って得する】投資ファンドの種類と特徴

複数の投資家から集めた資金を用いて投資を行いそのリターンを分配する「投資ファンド」は、個人の投資家から機関投資家まで幅広く親しまれる金融商品です。

今回は、投資ファンドを種類別に紹介し、その特性を説明していきます。

投資ファンドとは

投資ファンドとは、元本の増殖を目的として、共同の投資スキームによって運営される基金のことを指します。つまり、ある投資対象に対して1人(あるいは1社)のみで投資するのではなく、複数の投資家から集めた資金を投じることで基金として大きな利益を得て、その利益を出資割合に応じて分配していこう、ということです。

投資先の種類は多岐に渡り、主要なもので言うと証券、不動産が挙げられますが、中には絵画やワインを対象とした商品もあります。皆様がよく耳にするであろう投資信託もいわゆるファンドの1つです。

このように、投資ファンドと一口に言ってもその言葉が示す範囲は大きく、使われる場面や人によって意味するものが変わってくる、ということが言えるでしょう。

投資ファンドの種類と特徴

1.ヘッジファンド

ヘッジファンドとは、株式、債券、商品など幅広い資産を対象に、金融工学などを駆使して高い運用益を目指そうというものです。一般の金融商品と大きく違うのが、ベンチマークを持たないということです

例えば、投資信託であればTOPIXをはじめとする指標を超えるように運用する、などといった運用方針を定めており、ベンチマークの上げ下げに応じて同様の動きをすることとなります。そのため、指標とするベンチマークにとって厳しい市況の場合、投資信託の基準価格も減少することになるのです。

一方、ヘッジファンドの場合は、ベンチマークを持ちません。つまり、ファンドマネージャーの判断によって、常にプラスとなるような運用を目指すということです。

このため、一般に高い運用益を期待することができるものの、その分手数料が高くなるのも特徴です。

2.企業投資ファンド

企業投資ファンドとは、文字通り企業に投資するファンドです。この投資方法は、投資スタイルによってさらに細分化されます。

はじめに、企業再生ファンドとは経営不振に陥っている(あるいはすでに破綻している)企業に対し投資するファンドで、ファンドからプロの経営者を送りこんでV字回復を目指します。

このファンドは、弱体化した企業を狙うことからハゲタカ・ファンドといった呼ばれ方もします(余談ですが、2018年に放映された綾野剛さん主演のドラマ「ハゲタカ」は、まさに企業再生ファンドをテーマとした物語です)。

投資メソッドに共感できない方もいらっしゃるかもしれませんが、破綻寸前の企業を立ち直らせるという意味においては、マーケットに必要なプレイヤーと言えるでしょう。

次に、バイアウトファンドとは成熟した企業株を第三者などから買い取り、経営に関与することで企業価値を高め、株価が上昇したタイミングで売却する方法です。

モノ言う株主として想像する方が多い「村上ファンド」の村上社長のスタイルもこの手法でした。

 最後に、未公開・非上場の企業に投資するのがプライベート・エクイティ・ファンドです。上場する前から経営の補助をし、IPOのタイミングまで企業価値を上げ続けるといった手法をとります。いわゆるベンチャーキャピタルもこの類型です。

3.ファンドオブファンズ

これまで紹介してきた投資ファンドは、価格などの面から一般の投資家には手の届きづらいといった特徴があります。ファンドオブファンズは、投資ファンドに投資するファンドで、一口あたりの価格が比較的リーズナブルに抑えられています。

また、複数のファンドに投資するので、リスク軽減効果があり、個人の投資家にとってはより一層手を出しやすいといった特徴があるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。一口に投資ファンドといっても様々な種類があったことが分かったかと思います。今回紹介しきれなかったものでも、魅力的なものはまだまだたくさんあります。それほどファンドは奥が深いということです。

是非、それぞれのファンドの特徴をよく抑え、皆さんのスタイルに合致した投資をしてくださいね!

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